コンタクトレンズの種類
コンタクトレンズの種類には、大きく分けて「ソフトコンタクトレンズ」と「ハードコンタクトレンズ」の2種類があります。どちらのタイプも眼科医の診断と処方を受け、正しく目に合ったレンズを使用しましょう。
ソフトコンタクトレンズ
やわらかい素材でコンタクトレンズ装着時の異物感が少ないので初心者の方や、スポーツをされる方におすすめです。
最近は、従来の素材と比べて酸素透過性に優れた「シリコーンハイドロゲル」という新素材のレンズが登場してきており、次世代のソフトコンタクトレンズとして注目されています。
酸素透過性ハードコンタクトレンズ
酸素をよく通しやすいので瞳に優しく、長時間使用をされる方におすすめです。乱視・強い近視の矯正も可能です。お手入れもラクラクな硬いタイプのコンタクトレンズです。
コンタクトレンズの選び方
経済性重視の方
経済性を重視するなら、ハードレンズです。 ハードレンズは慣れるのに時間がかかるなどの欠点はあるものの、平均して2~3年はもちますし、お手入れも簡単です。 また、各メーカーから様々な種類が発売されているコストと性能のバランスに優れる2週間交換タイプの使い捨てレンズもおすすめです。
アレルギーのある方やレンズの汚れが気になる方
使い捨てタイプがお奨めです。なかでも、1日使い捨てタイプは毎日新しいレンズを使います。 かなりアレルギーのある方でも使える場合があります。 いろいろなメーカーが1日使い捨てレンズを出していますので、自分に最も合うレンズを使われるといいでしょう。
目の乾きが気になる方
第一は水分を含まないため乾燥に強いハードレンズがお薦めです。
異物感が気になる方には1日使い捨てタイプの中で、乾きに強い種類がお薦めです。
乱視のある方
もっとも矯正力に優れているのは、ハードレンズです。
しかし、スポーツをされる方などには、乱視矯正のコンタクトレンズがお薦めです。
ただ、乱視矯正のソフトレンズは、眼の中で一定の方向に安定していることによって初めて、乱視が矯正されますから、乱視レンズが眼の中で安定しにくい方ではお使い頂けない場合があります。
遠近両用を希望される方
「近くを見ていると疲れる」「薄暗いところでは文字が見えにくい」と最近感じるようになった方には、遠近両用コンタクトレンズがおすすめです。 シーンに合わせて使い分けも可能です。 各メーカーがそろって遠近両用レンズの開発に力を入れています。
コンタクトレンズの使い方
はじめに
コンタクトレンズは高度管理医療機器です
コンタクトレンズは、デリケートな瞳に直接のせて使用するものです。
目の安全を守るために、レンズの取り扱いには十分注意してください。
コンタクトレンズは、必ず眼科医の検査・処方を受けてお求めください。
ご使用の前には必ず添付文書をよく読み、正しくお使いください。
特にご注意いただきたいこと
- 装用時間を正しく守ること。
- 取扱方法を守り正しく使用すること。
- 定期検査は必ず受けること。
- 少しでも異常を感じたら、直ちに眼科医の診察を受けること。
※装用時間には個人差があります。必ず眼科医の指示に従ってください。
※ドライアイや角膜障害など、眼科医が不適当と判断する場合には装用できません。眼科医にご相談ください。
1日の装用時間を守りましょう
装用スケジュールには個人差がありますので、眼科医の指示に従って徐々に慣れるようにしてください。
【スケジュール一覧】
取扱い方法を守って正しく使用
コンタクトレンズはとてもデリケートな医療機器です。
取扱い方法を誤るとレンズにキズが付いたり、ひどい場合は破損したりすることもあり、そのようなレンズを使うと今度は目にキズが付くなどトラブルの原因になることがあります。
また、ケア用品についても誤った使用方法では十分な効果が得られず、トラブルの原因になってしまいます。
正しい使用方法は、そのままあなたの瞳を守ることにつながります。 製品に付属している添付文書や使用説明書をよく読み、正しい取扱い方法を必ず守ってください。
定期検査
調子よく装用していても目に障害をおこしていることがあります。 コンタクトレンズを安全かつ快適に装用していただくために、3ヶ月ごとまたは眼科医の指示に従って定期検査を必ず受けてください。
異常を感じたらすぐに眼科医へ
コンタクトレンズをつける前に目ヤニや充血がないかなどを確認するほか、レンズをつけた後にも異物感や見え方に異常がないかを確認してください。
コンタクトレンズに目に見えないキズや付着物などがあると、目に装用した時に痛みを感じたり、ゴロゴロするなどいつもと違う感じがします。 こうしたレンズの異常ばかりでなく、ものもらいや結膜炎などの病気がある場合もいつもと違う感じがすることがあります。
少しでも異常を感じた時は、すぐにレンズを目からはずし、定期検査のスケジュールに関わらず、直ちに眼科医に相談するようにしてください。
コンタクトレンズによる眼障害について
コンタクトレンズは目にとって異物です。 適切に使用していたとしても以下のような眼障害をおこすことがあり、これらの眼障害を治療せずに放置すると重篤になったり、失明したりすることがあります。 眼障害をおこさないようにするためにも必ず本添付文書をよく読み、眼科医の指示に従い、正しい取扱方法を守ってください。
主な眼障害
- 巨大乳頭結膜炎
- 一般的にGPCと呼びます。アレルギーの症状です。この主な原因はコンタクトレンズの汚れです。
- 角膜潰瘍
- 角膜上皮にできたキズが悪化し、角膜実質の一部まで達した状態をいいます。治りにくい眼障害のひとつで、感染症を起こす危険性もあります。
- 急性角膜上皮浮腫
- レンズをつけまま寝たりすることによって、角膜が低酸素状態となり、角膜上皮がむくんだ状態をいいます。